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めんどな話になりますが…|松永 和紀

どんなコラム?
職業は科学ライターだけど、毎日お買い物をし、家族の食事を作る生活者、消費者でもあります。多角的な視点で食の課題に迫ります
プロフィール
京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動

あんぽ柿料理コンクール

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2015年4月10日
県知事賞 佐藤幸子さん 講評:チョコレートをそのままかけるだけではなく、生クリームで軟らかくし、チョコクリームにして混ぜたところがとても良かったです。大人向きには、少しだけラム酒などを入れると良いかもしれません(小川さん)

県知事賞 佐藤幸子さん 講評:チョコレートをそのままかけるだけではなく、生クリームで軟らかくし、チョコクリームにして混ぜたところがとても良かったです。大人向きには、少しだけラム酒などを入れると良いかもしれません(小川さん)

JA福島五連会長賞 引地雅子さん 講評:あんぽ柿と野沢菜の組み合わせが斬新です。漬物の塩味と風味が甘いあんぽによく合います。好みで言えば、野沢菜がもう少し多くてもよかったのでは。しば漬けや、他の漬物でも試してみたくなりますね。チーズは、クリームチーズでも美味しいかもしれません(小川さん)

JA福島五連会長賞 引地雅子さん
講評:あんぽ柿と野沢菜の組み合わせが斬新です。漬物の塩味と風味が甘いあんぽによく合いま す。好みで言えば、野沢菜がもう少し多くてもよかったのでは。しば漬けや、他の漬物で も試してみたくなりますね。チーズは、クリームチーズでも美味しいかもしれません(小川さん)

伊達市長賞 加藤ハルエさん 講評:あんぽ柿はとても甘いのでシャキシャキ、ピリッとした玉ねぎとの相性がとても良かったです。玉ねぎがたくさんはいるし、マヨネーズで洋風なので、国産レモンの表皮を加えたらどうかと思いました。コショウをきかせても良いし、ツナ缶や、帆立缶を利用することもできますね。色々と応用ができそうです(小川さん)

伊達市長賞 加藤ハルエさん
講評:あんぽ柿はとても甘いので、シャキシャキ、ピリッとした、玉ねぎとの相性がとても良かったです。玉ねぎがたくさんはいるし、マヨネーズで洋風なので、国産レモンの表皮を加えたらどうかと思いました。コショウをきかせても良いし、ツナ缶や、帆立缶を利用することもできますね。色々と応用ができそうです(小川さん)

桑折町長賞 相原結さん 講評:なんといっても、あんぽ柿をコーヒーでもどすところが、斬新でとても美味しかったです。ココアをまぶすのではなくきな粉というのも良かったです。伝統食品のあんぽ柿も、創意と工夫で、新しい味に生まれ変わる事が出来ると思いました(小川さん)

桑折町長賞 相原結さん
講評:なんといっても、あんぽ柿を、コーヒーでもどすところが、斬新でとても美味しかったです。ココアをまぶすのではなくきな粉というのも良かったです。伝統食品のあんぽ柿も、創意と工夫で、新しい味に生まれ変わる事が出来ると思いました(小川さん)

国見町長賞 岡崎美智子さん 講評:とても美味しかったです。味噌だけでも商品化ができそうです。だんごも柿が入って美味しかったです。こちらは、柿入り団子でいけそうです(道畑さん)

国見町長賞 岡崎美智子さん
講評:とても美味しかったです。味噌だけでも商品化ができそうです。だんごも柿が入って美味しかったです。こちらは、柿入り団子でいけそうです(道畑さん)

JA全農福島本部長賞 M&Kさん 講評:生春巻きの中身にあんぽ柿が入っていたところが新しいと思いました。中身も大根や水菜といった、身近なものでさっぱりとしていてよかったです。レモン汁とナンプラーを合わせた物を付けると、さらにエスニック風になると思います(小川さん)

JA全農福島本部長賞 M&Kさん
講評:生春巻きの中身にあんぽ柿が入っていたところが新しいと思いました。中身も大根や水菜といった、身近なものでさっぱりとしていてよかったです。レモン汁とナンプラーを合わせた物を付けると、さらにエスニック風になると思います(小川さん)

JA伊達みらい組合長賞高橋正子さん 講評:豚肉は、甘い果物との相性の良い素材です。フライにしたら香ばしさも出て美味しかった です。特に、あんぽ柿のソースを添えたところが良いです。味噌とあんぽ柿の中身に、すりゴマや辛子を入れると、さらに風味が良くなったかもしれませんね(小川さん)

JA伊達みらい組合長賞 高橋正子さん
講評:豚肉は、甘い果物との相性の良い素材です。フライにしたら香ばしさも出て美味しかったです。特に、あんぽ柿のソースを添えたところが良いです。味噌とあんぽ柿の中身に、す りゴマや辛子を入れると、さらに風味が良くなったかもしれませんね(小川さん)

あんぽ柿生産部会長賞 高橋幸子さん 講評:たくわんとあんぽという、意外な組み合わせですね。たくあんの歯ごたえと塩分、発酵の香りが、あんぽ柿とよく合っています。それをつなぐのが、マヨネーズですね。個人的な好みとしては、練りゴマなどにしても良かったのではと思います。とても美味しかったです。パンにはさんでもよさそうだと思いました(小川さん)

あんぽ柿生産部会長賞 高橋幸子さん
講評:たくわんとあんぽという、意外な組み合わせですね。たくあんの歯ごたえと塩分、発酵の香りが、あんぽ柿とよく合っています。それをつなぐのが、マヨネーズですね。個人的な好みとしては、練りゴマなどにしても良かったのではと思います。とても美味しかったです。パンにはさんでもよさそうだと思いました(小川さん)

優良賞 菅野千代子さん 講評:あんぽ柿とみその相性は抜群ですね。あんぽ柿のみそはご飯によく合うと思いました。ご飯の方に、刻んだクルミや、ゴマを入れたり、ちぎったのりなどを混ぜ込むと、香りもよく、さらに美味しく出来たと思います(小川さん)


優良賞 菅野千代子さん
講評:あんぽ柿とみその相性は抜群ですね。あんぽ柿のみそはご飯によく合うと思いました。ご飯の方に、刻んだクルミや、ゴマを入れたり、ちぎったのりなどを混ぜ込むと、香りもよく、さらに美味しく出来たと思います(小川さん)


優良賞 一條喜代子さん 講評:やはりほっとする味。私的にはもっとも美味しかったです。見た目も美しく、これぞ伊達の味ですね(道畑さん)

優良賞 一條喜代子さん
講評:やはりほっとする味。私的にはもっとも美味しかったです。見た目も美しく、これぞ伊達の味ですね(道畑さん)

 福島県の特産品「あんぽ柿」。東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故により生産が見送られていましたが、2013年から再開。14年には生産量は例年の約3割ほどに戻ってきました。あんぽ柿をもっと大勢の人に食べてもらいたいと2月には、あんぽ柿料理コンクールも開かれました。私も審査員として参加しましたが、地元の方々の創意工夫に驚かされました。入賞作品と、審査にあたった先生方のコメントをご紹介しましょう。福島の方々、新しい未来を切り開こうと頑張っています。

●福島・伊達はあんぽ柿発祥の地

 あんぽ柿は、外側は乾き、でも内側は柔らかくジューシーなのが特徴。あんぽ柿の名前の由来は天干柿(あまぼしがき)だそうです。天日に干すところから名前がつき、明治時代にあんぽ柿と呼ばれるようになったとか。ただし、この頃のあんぽ柿は、固く干されたもの。現在のような、美しく柔らかなあんぽ柿の製法は、現在の福島県伊達市梁川町・五十沢地区で生まれました。きっかけはなんと、アメリカ・カリフォルニア州の干しぶどう。県出身の方が現地で硫黄で燻蒸する干しぶどうの製法を知り、郷里の兄に伝えました。兄が、五十沢峯部落の大勢の村人と工夫を重ね、現在の製法を確立しました。そして、1922年には「五十沢あんぽ柿出荷組合」を設立し名物となったのです。こうした記録は、旧梁川町史にまとめられています。
 今では、他県でもあんぽ柿が作られるようになりましたが、伊達地域の方々は「あんぽ柿発祥の地」として誇りを持っています。

 ところが、原発事故により生産中止となってしまいました。事故直後に柿の樹皮に付いた放射性セシウムが、吸収されて転流し実に移行することがわかったのです。さらに、あんぽ柿は干して作るため、放射性セシウムが柿に含まれていると濃縮されます。
 そのため、生産者の方々は高圧の水で樹木を洗ったり、放射性セシウムが付いた幹や枝を切り落としたりするなどして低減に努めました。そして、2013年から生産再開。非破壊検査装置も開発され、すべて検査して問題のない数値であることを確認してから出荷する仕組みもできました(JA全農福島・検査解説のページ)。

●生産は戻って来たが、ハンディがある

 14年は、生産量が例年の約3割にまで戻り、首都圏のデパートやスーパーマーケットなどにも多くが並びました。ただし、他産地のあんぽ柿に比べて、ハンディキャップがあるのも事実です。
 非破壊検査装置で検査をするため、詰める袋が決まっているのです。同じ袋にあんぽ柿が2〜5個が詰められています。どうも、高級感がないのです。
 ほかの産地が包装に凝り、1個ずつ包んで高級感を醸し出す生産者もいるのに、そうした工夫ができません。
 だけど、味は負けない。いえいえ、本家本元として、もっとアピールして行きたい。
 
 さらなる品質向上のためにさまざまな取り組みが進んでいます。そして、もう一つのアプローチが、料理コンクール。食べ方をもっと多様にして、広く親しんでもらいたい、特徴のある加工品開発にもつなげたい。あんぽ柿の生産者の多くが入っている「JA伊達みらい」が企画し、地元の方々から80点の応募を得て、2月16日に伊達市で開催しました。

 私も審査員として参加しました。あんぽ柿、おいしいけれど、正直に言って料理に使う、という感覚は私にはありませんでした。ところが実は、地元の方々は昔から、あんぽ柿を料理して食べていたそうです。さっと揚げた天ぷらや、梅酢に漬けた紫蘇で巻いたもの、薄く切った大根やかぶであんぽ柿を巻いたものなどが一般的。これらを美味しく食べつつ、さらに新しい味を開拓しよう、というのです。

●渋みを感じさせない加熱、工夫は…

 ただし、難しいのは加熱すると渋みが出てしまうこと。干し柿やあんぽ柿は、渋柿の渋みの元であるタンニンが重合し不溶化して、舌が渋みを感じなくなっています。ところが、しっかり加熱するとタンニンが溶けて、舌が渋さを感じてしまうのです。加熱する時に一緒にタンパク質を入れておくと、タンニンにタンパク質がくっついて、舌が渋さを感じにくくなることがわかっています。

 調理加工というとやっぱり加熱したいところ。どの程度の加熱をするか、渋みを感じさせないために、どんな食材と組み合わせるか? このあたりが、コンクールの見所でした。
 
 80点を15人の審査員が審査し、計10点の入賞作品を選びました。どれも創意工夫のあるお料理でした。写真をご覧下さい。県外から参加した審査員(料理研究家・小川聖子さん、道畑美希・東洋大学講師)の講評も添えました。

●若い人、子どもたちに食べてもらうために
 
 審査委員長を務めた小川さんは、日本テレビ系列の「3分クッキング」に長く出演され、現在は月刊誌「栄養と料理」(女子栄養大学出版部)で連載「伝統食材イッポン勝負!」を担当されて、こうした各地域の特産品にとても詳しい方。小川さんは、審査を終えてこう講評してくださいました。
 「チーズを組み合わせたメニューが目立ちましたが、チーズは油分、たんぱく質が豊富で塩分もあるので、あんぽ柿のねっとりした感じととても合います。あんぽ柿は香りと酸味がないので、柚子と合わせたり梅のジュースと合わせたりするのも、とてもおいしくなっていました。ほかにも、肉巻きやごはん、パン、お餅などに合わせたものなど、これだけ並ぶと壮観です。ご家族でコンクールに参加してくださったり、若い方も出品してくださいました。あんぽ柿を若い人、子どもたちに食べてもらうために、いろいろなお料理を開発してくださいね。幼い頃からさまざまな料理で、ふるさとの味、伝統の味に親しんでいただきたい。これも大事な食育だと思います」

 小川さん、道畑さん、それに監物南美・「栄養と料理」編集長は、手分けしてすべてのコンクール参加者の料理に講評をして、事務局に伝えるように託しました。一人一人の方々が、専門家のアドバイスを受けてさらに工夫してくださったら、もっとよいものになるでしょう。

 伊達地域ではもう、今年の秋のあんぽ柿生産に向けて、柿の木の手入れなどが始まっています。大切な伝統を絶やさぬよう技を受け継ぎ、でも、新しい試行錯誤を重ねる福島の方々を、応援したいと思います。
(写真は、監物南美さんにご提供いただきました。写真をクリックすると、大きな写真が見られます)                                 

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