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農薬の今2|千野 義彦

どんなコラム?
食の安全・安心問題で、常に消費者の関心を集める農薬。でも、間違った情報や誤解が数多くあります。農薬の使用現場からの声や状況などを、消費者にお伝えします
プロフィール
農薬メーカに38年間勤務し、現在は(社)緑の安全推進協会で、農薬の使用者等を対象とした講習会や電話相談などを実施している

有機JAS規格を見直し…7農薬を追加

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2012年4月6日

 農林水産省は、有機農産物の日本農林規格の見直しを進め、農林物資規格調査会の審議を経て3月28日、新たな規格を告示しました。

 今回の見直しの内容は、(1)きのこ類は、他の農産物とは生産の方法が異なることから、きのこ類の栽培場の定義、種菌及び栽培場における栽培管理の基準について明記する、(2)有機種苗の入手が困難な場合等に使用する有機以外の種苗の基準を厳格化する、 (3)使用可能な肥料及び土壌改良資材、農薬及び調製用資材について、生産の実情、国際的な規格等を考慮して追加及び削除する―等です。

 今回の見直しの中で、使用可能な農薬として、天敵等生物農薬・銅水和剤、炭酸カルシウム水和剤、ミルベメクチン乳剤、ミルベメクチン水和剤、スピノサド水和剤、スピノサド粒剤、還元澱粉糖化物液剤の追加が行われました。

 追加の農薬は、国際的な規格であるコーデックスの「有機的に生産される食品の生産・加工・表示及び販売に関するガイドライン」(1999年制定)に該当するか、又は使用可能資材であるか、日本の規格は国際規格と同等性を認定できる環境が整っているかという点で、判断されています。

 元来、高温多湿の我が国では病害虫や雑草の発生も多く、有機農業には難しい背景もあり、有機農業を推進するには自然の力を一段と活用した防除方法という意味では、合致すると思います。
ただし、食の安全性という点をみれば、ミルベメクチン、スピノサド剤の殺虫剤は、食品衛生法で残留農薬基準が設定されており、農薬取締法で農薬使用基準が定められています。したがって、化学合成農薬と全く同じ規制がかかります。万が一にも有機農産物から基準の○○倍も越える農薬が検出とか、農薬取締法違反ということがないように、農薬ラベルの表示に従い適正に使用していただきたいところです。

(内田又左衛門さん執筆のコラム「農薬は今」もご覧下さい)

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