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GMOワールド|宗谷 敏

世論調査は正しいか?

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2003年7月22日

選挙の出口調査のような単純なものを除き、ポール(世論調査)というものは一応の傾向を見るためには有効なのだが、数字を鵜呑みにするのは危険でもある。設問の立て方によっては、調査側が意識する・しないにかかわらず回答者への恣意的な誘導が可能であり、調査結果を読み解くためには、その辺りから押さえていかなくてはならない。

例えば、米国のABCが実施したGM食品ポールでは、回答者の92%がGM食品への義務表示は望ましいと回答している。
参照記事
TITLE: More than half of Americans would avoid GM food if it were so labelled:poll
SOURCE: AFP
DATE: July 16,2003

しかし、仮に同じ回答者に対しFDA(米国食品医薬品局)の食品表示政策全般を支持するかという問いを出すと、おそらく支持するという回答の方が多くなる。幸せなことに一般の米国民の間では、行政の権威がいまだに健在だからである。そして、もちろんFDAの食品表示政策には、優良誤認を招き消費者をミスリードするからGM食品に表示は必要ないとする「哲学」も含まれているのだ。
こちらはオーストラリアベースのロイ・モーガン研究所が実施したオーストラリア、ニュージーランド、英国及び米国の消費者に対するGM食品購買意識調査である。4カ国で数字に際だった差異がないことには注目すべきだろうが、一方この調査の場合、4カ国におけるポールの実施時期に微妙なズレがあることに注意すべきだろう。
参照記事
TITLE: Research shows Australian consumers more sensitive about GM foods than New Zealanders
SOURCE: SeedQuest
DATE: July 12,2003

GMOのように様々な要素が複雑に絡みあう対象がターゲットの場合、実施時の社会的背景や設問設計の課程を無視して最後の数字だけがメディアに取り上げられて一人歩きする結果、しばしば推進・反対両派からその主張に都合の良いように利用されていることに留意しなくてはならない。(GMOウオッチャー 宗谷 敏)

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