ホーム >  インタビュー > 記事

インタビュー

対談・震災後の今、消費者団体にできること2

  • シェア
  • Check
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Share
2011年4月11日

全国消費者団体連絡会事務局長 阿南 久さん×FOOCOM.NET編集長 松永和紀

対談第1回から続く

●消費者団体からもっと情報発信を

anan-matsunaga松永 今回、消費者団体の情報伝達の動きが変わったな、と思いました。今までは中央官庁の方にレクチャーを受けてその内容をファクスで会員に流すようなやり方だったと思うのだけれど、今はネットで情報発信して共有しようという動きがあります。阪神大震災の時に比べると、情報伝達のやり方はずいぶん変わりましたよね。

阿南 ウェブサイトを活用している団体はまだ少ないかもしれません。私たちがウェブサイトで情報発信をしているのは、消費者団体が出す情報がこれまであまりにも少なかったと思うこと、それから何かを調べようと思って官庁関連のウェブサイトにアクセスしても、あまりにもたくさんの情報量で、その中から本当にほしいものがなかなか探せなかったからです。情報を整理してもっと出そうよ、ということです。周りのコンビニやスーパーに毎日行って、調査を行い、その結果もウェブサイトで公表し始めました。
今の状況をどうやって情報共有していくかが課題だと思います。被害を受けた福島県の消費者団体からもお手紙がきましたので、そういう内容も掲載しています。岩手県からもガソリンが無くて困っていると連絡がありました。そういう声を集めて、つないで、発信する方法もあるかと思います。こういう時期ですから、これからは便乗値上げのチェックもしていこうと思います。今のところはオイルショックの時のような便乗値上げは出ていないようですね。

松永 今回思ったのですが、企業もちゃんとしていますね。たとえば日本フードサービス協会では先日、「茨城県産を使っていない」というような風評被害を招くメニュー表示を止めようというメッセージを会員に出しています。結構踏み出しているな、と思います。

阿南 そういう取り組みをしている団体について、私たちから情報として出していくのもいいですね。

松永 日本フードサービス協会がそこまで踏み出すことができた、というのも、消費者団体とのお付き合いを通して、消費者団体も考えているんだなということがわかってきたからではないでしょうか。そういう消費者団体に自分たちの姿勢を見せなくちゃと思っているのだと思います。効果はわからないけれども、協会としてこうなんだ、ということを社会に示さなくちゃ、という気持ちなんだろうなと思っています。

阿南 そういう取り組みを私たちも応援しているということを伝えることも、消費者団体の役割ですね。


●消費者団体と企業の関係が変わり始めた

松永 消費者庁が上から目線で教育指導するのではなく、「助け合ってがんばりましょうよ」と言ったほうがいい、ということとつながる話ですよね。企業も消費者団体と協働ということを考え始めている。企業から見ると、これまでは消費者団体はみな同じ、企業を叱る存在だと思っていたのでしょうね。それが変わり始めている。

阿南 そうですね。企業は怖かったでしょうね。石油業界がおかしかった時は、私たちも押しかけたりしましたからね。

松永 でも、それがあったから企業も業界団体も変わったのだと思います。価値のある活動だったと思います。ただ30年前と同じ行動を今も消費者団体がするのはおかしい。30年前と同じ活動をしているように企業から見えてしまっているのでしょうね。そろそろ消費者団体と企業との関係が変わる時期に来ているのだと思います。

⇒ インタビュー記事一覧へ