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生肉は怖い〜富山県で発生した腸管出血性大腸菌食中毒

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2011年5月1日

 富山県で腸管出血性大腸菌による食中毒が起きた。県によれば、47人が発症し、うち10歳未満男児1人が29日に死亡した。焼肉店が提供したユッケ等が原因とみられている。同県の隣の福井県でも、同じ企業が経営する系列店で生肉を含む食事をした男児が、腸管出血性大腸菌感染により27日に死亡していたと報道されている(福井新聞参照)。
牛肉や牛レバーの生食の危険性は明白で、食品安全委員会や厚労省、各自治体などは繰り返し生で食べないように呼びかけてきたが、またしても事故が起きてしまった。

 「生肉は、新鮮であれば食べられる」というのは大きな勘違いだ。腸管出血性大腸菌はごくわずかな菌数であっても発症する。新鮮であっても菌が付いていればリスクは大きい。厚労省は「生食用食肉の衛生基準」を策定しており、牛や馬の肉やレバーを生食用として出荷するには非常に厳しい基準を守らなければならない。基準をクリアできると畜場は全国に十数カ所しかなく、しかも馬肉と馬レバーを出荷しており、牛肉と牛レバーの出荷実績はほとんどない(この記述は、誤りだった。詳しくは特集をご覧いただきたい)。だが、この衛生基準に法的強制力はなく、目標にとどまっている。そのために、勝手に「生食用」として流通させたり、客に出してしまう事業者が後を絶たない。
 本サイトでは、元食品衛生監視員の笈川和男さんが以前、「生食のリスク管理」について書いてくれている。参考になるサイト、ウェブページも併せて紹介する。

(松永 和紀)

富山県・腸管出血性大腸菌による食中毒について

食品安全委員会・腸管出血性大腸菌0157食中毒に関する情報

食品安全委員会・食品健康影響評価のためのリスクプロファイル ~ 牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌 ~(改訂版)

食品安全委員会の季刊誌「食品安全」第23号の特集「牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌のリスクプロファイル」

食品安全委員会・子ども向け情報「食べ物の安全な加熱方法を知ろう!」

厚労省・食中毒にかんする情報

東京都・ちょっと待って!お肉の生食

東京都食品安全情報評価委員会報告書「食肉の生食による食中毒防止のための効果的な普及啓発の検討」

コープネット事業連合「なるほど! 食卓の安全学」意外に危ない肉の生食

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